目の前の1人だけを救うことに、意味はあるのか ― たった半年の関わりが、誰かの人生を変えていた
2026/08/22
忙しい毎日の中、目の前の患者さんに向き合って対応しているけれど、どこか事務的にこなしてしまっている。もっと向き合いたいのに、時間がない。
患者さんからの笑顔や「ありがとう」、病気が良くなっていくこと。
それは薬剤師としてのモチベーションの一つだけれど、病気が治れば薬局には来なくなる(それはとてもいいことなんですが)。
私たち薬剤師には、目に見える成果が見えにくいものです。
だから、「自分に価値ってなんなんだろう」とか、「何をやっているんだろう」と、もしかしたら虚しく思っているかもしれません。
でも、そんな必要は全くありません。
私の最初の仕事は、薬剤師国家試験の予備校講師でした。
そこに来る学生は皆、国家試験合格を目指して、勉強を一生懸命頑張ります。
私はやる気のある学生たちに授業をしていました。
正直、ただの仕事としてやっていた部分も大きかったと思います。
合格するかどうかは最終的にその子たち次第。私は授業をすれば、あとは彼ら彼女たちが頑張るかどうかにかかっている、そう思っていました。
自分の影響なんてそんなに大したことはないんだろうな、と感じていました。
今となっては、仕事ということがあまりよくわかっていなかった、若かったんだと思います。
そして今、私は薬局で薬剤師として働いています。
薬剤師業界は割と狭い世界で、同僚のAさんが自分の大学の同窓会で撮った写真を見せながら、「鈴木さん、この人知ってる?」と尋ねてきました。
写っていたのは、あの頃よく話した教え子。それから連絡を取り合うようになりました。
たった半年の関わりだったけれど、その半年は彼女の人生を大きく変えた半年でした。
彼女は薬剤師になり、今、目の前の患者さんと関わることで、その患者さんを、そしてその家族や周りの人たちを支えている。
その時気づいたんです。
私はそういう関わりができる薬剤師を、あの時に一人作ったんだと、とても実感したんです。
そのことがあってから、薬局薬剤師として働くことがとても楽しくなりました。
私が救える患者さんは目の前の一人だけでも、その先にはその人が支えている家族や周囲の人たちがいる。
今、あなたが「なぜ私こんなことやっているんだろう」と虚しさを感じる場面があったとしても、その行為はどこかで巡り、思いもしなかったところにつながっているのかもしれません。
あなたの一つ一つの行動には、意味があります。
あなたがこの世に存在するということだけでも、意味があるんです。
だから、今日のあなたの関わりを認めてあげてください。
どこかの誰かのためになっている関わりを、あなたはすでにできているのです。
一滴から始まった水は集まって本流となり、やがて世界中につながる海に注ぎ込みます。
人間は一人では小さいけれど、その行為は始まりの一滴のように少しずつつながり、大きな流れになっていく。
そんなことを思っています。
それでも、「このままでいいのかな」という気持ちが消えないとき。もしかしたらそれは、立ち止まって自分と向き合うタイミングなのかもしれません。1人で抱え込まずに、その迷いの奥にある本当の想いを一緒に言葉にしていきませんか。ご興味があれば、無料相談からお気軽にどうぞ。